23年7月発行した通信にて「生活保護3年で倍増の勢い」という報告を書いたところ、様々な方々からご意見や対策への期待を寄せていただいた。NHKでも特集が組まれるほどの深刻な社会問題だ。災害復興を外側の危機対応とすれば、生活保護は内側から巣食う社会危機だと思う。個人のみならず医療機関や関わる社会も、皆で税金を自己利益のために貪っていく・・こんなことしていて良い訳ないと分かりながら止めることができないしくみ・・ギリシャはこの感覚で財政を破たんさせてきた。
日本がギリシャのようになるまでまだ間があるとはいえ、国が運営方針を変えずに突っ走ったら、瞬く間に同じ運命をたどるであろう。霞が関が補助金で全国の自治体の動きを縛り、地方の第一次産業や雇用は落ち込みの一途、役人の天下りポストの獲得が何より重要らしい、こんなことで国がもつわけない、でも自分は大丈夫・・ふざけるな!
国家危機を共有する全国の地方政治家が地域ごとに集まり、「地域主権型道州制政治家連盟」が各地で誕生している。超党派国会議員159名は道州制懇話会を結成している。地域主権型道州制とは、全国を10程度の州に分けて、予算と権限を地域にわたし、国は防衛・外交・通貨など事業を担当し、経済・インフラなど広域課題は州が、福祉・教育などの生活課題は自治体が権限と財源を持って対応するという概要。すでに国会では道州制への移行法案の検討調整に入っているとのこと。実行に向けて一番心配なのは、国の指示で動いてきた地方自治体の職員と議会の力量不足らしい。しかし、「力量なんて初めからあるわけない。必要に迫られてついていくものだ」と達観している。
生活保護費の抑制策を事例にあげれば、保護費として支払うべき財源(4分の3は国、4分の1が市)を全て自治体にわたせば、生活保護に陥らないための働く場の提供など本来の福祉政策に取り組め、保護費抑制を図るという事業効果が生まれるはず。道州制実現を待たずに早急に解決策が実行できるよう国会議員らに呼びかけ動くつもり。間に合わずにアウトになりかねないからである。
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